海や川、山といった豊かな自然に恵まれた静岡は、季節ごとに様々な食文化を楽しむことができます。浜松医科大学大学院生のカイザー・シャザード(Qaisar Shahzad)さん、静岡大学大学院生のスミルナ・ウィラワンティ・パタンドゥング(Smirna Wirawanty Patandung)さんと一緒に訪れたのは、静岡県裾野(すその)市にある「蕎仙坊(きょうざんぼう)」です。
日本人のソウルフードの一つが、ソバの実を原料に作られた麺「そば(Soba Noodles)」。ここ蕎仙坊では、富士山のお水を使って作られたそばを楽しむことができるのです。
蕎仙坊は、富士山のふもとにあり、建物はなんと築400年を越す日本式の古い建物。入口から店内に一歩入ると、昔ながらの家具や置物が置かれ、日本の伝統的な雰囲気を味わうことができます。
この日、留学生の二人が食べたのは、季節の野菜がたくさん入った天ぷらと温かいそば。そばの横には、スパイスとして大根をすりおろした「大根おろし」や、「ネギ」が付いています。そばを食べるのが初めてというカイザーさんは、大根おろしやネギを見て、「これは何ですか?」と気になっているようです。
「そばも天ぷらもとても美味しい!」と、二人ともとても喜んでいました。
そばをいただきながら、二人の静岡県での暮らしについて、お話を伺いました。
カイザーさん「高校の頃、日本に関する本を読んだのが、日本に興味を持ったきっかけです。博士課程に進む時に、お世話になっていた先生に浜松医科大学を紹介していただき、来日しました。
今は、大学の敷地内にある外国人留学生向けの寮に住んでいます。静岡は富士山があり自然が美しく、気候も穏やかで、とても住みやすいですね。他の留学生と話していても、日本はとても安全で、日本人は外国人に優しいので、日本に対してとてもポジティブな印象を持っています。
趣味は料理。パキスタン料理からピザ、パスタまで、色々と作っています。日本料理にも挑戦していますが、天ぷらはなかなかサクサクにならず、難しかったです(笑)。アルバイトはパン工場の夜勤。毎日、たくさんパンを作っています。
今は浜松医科大学で、ガンの診断に関する研究をしています。将来は、自分自身の研究を活用したビジネスを立ち上げたいですね。」
スミルナさん「高校卒業後に来日して、もう8年になりました。小学生の頃から日本のドラマをよく見ていたのが、日本に興味を持ったきっかけです。初めて見たドラマは『1リットルの涙』。高校の頃は、学校の授業で日本語を学んでいました。
今は静岡大学の修士課程で経済を勉強しています。静岡はインドネシアと比べてそこまで暑くなく、暮らしやすいですね。休みの日はカフェに行ったり、旅行や観光をして楽しんでいます。アルバイトは、インドネシア語⇔日本語の翻訳。
修了後は日本の会社で働く予定です。ビジネススキルを身に着けた後、日本で自分の会社を立ち上げるのが夢です。」
静岡県で学業や生活、遊びなど充実した暮らしを送っているカイザーさんとスミルナさん。
ご一緒していただき、ありがとうございました!
- スポット詳細
- 名称: 蕎仙坊(きょうざんぼう)
- Webサイト:https://www.kyozanbo.com/
- 所在地: 〒410-1231 静岡県裾野市須山1737
- アクセス:J東名高速「裾野インター」より車で7分。裾野街道・裾野工業団地手前
- 営業時間:AM11:30〜14:00
- 定休日: 月・火曜日
- Google map:https://maps.app.goo.gl/x68fPWvs6PYddnxy6
浜松医科大学大学院医学系研究科光医工学共同専攻博士後期課程3年 カイザー・シャザード
パキスタン、ハーフィザバード出身。
浜松医科大学大学院医学系研究科光医工学共同専攻博士後期課程3年。
大学では、拡散光トモグラフィー(DOT)とそのがん診断への応用に焦点を当てた、高度な医療画像技術を研究しています。
大学卒業後の私の夢は、がんの診断ツールの改善、特に早期発見のための非侵襲的な光学的方法の開発を通じて、医学研究に貢献することです。
インドネシア出身。静岡大学 人文社会科学研究科経済専攻2年 スミルナ ウィラワンティ パタンドゥング
大学ではアジア地域におけるイノベーションエコシステムを研究しています。特に、スタートアップ企業の成長や支援体制に焦点を当て、アジアのビジネス環境とその特性を分析しています。
大学卒業後は日本の企業で実務経験を積み、プロフェッショナルスキルと知識深めたいです。夢はインドネシアと日本の架け橋となり、両国の経済や社会の発展に貢献することを目指しています。